小売店の陳列現場のリアルな声
国内大手食品メーカーA社のレトルト食品は、多くのスーパーマーケットを販売網に持ち全国展開されています。多くのスーパーではバックヤードから商品が入った梱包ケースを台車で運び、梱包ケースから商品を取り出し陳列作業を行います。一方、業務用途向けに特化した小売店舗は、梱包ケースとしてそのまま陳列されています。A社のレトルト食品は配送効率を重視し、100食分が1ケースに梱包されていましたが、10食や20食単位で購入したいお客様には、1食ずつ手に取り買い物カゴに入れる必要があり、都合の良い販売単位にはなっていませんでした。そこでA社はそのニーズに応えるべく10食単位の個包装化を検討されていました。個包装の材質を厚紙で検討した結果、多くの小売店から「解体が面倒」、「解体後の個包装が廃棄物としてかさばる」という不満足の声があがってきました。コストをかけず、小売店の陳列現場の作業効率化を損なわないための梱包仕様が求められていました。
開封テープ付きのキャラメル包装を軟包材メーカーと共同で提案
A社から相談を受けた軟包材メーカーB社は、当時、フィルム素材で密封する製袋システム(キャラメル包装)に強みを持たれていました。キャラメル包装なら個包装の未開封保証と解体後の廃棄量削減は実現できそうですが、キャラメル包装は開封作業が容易ではありません。キャラメル包装に易開封性を付与するB社の課題に対し、当社から提案したのが開封テープ「テアロープン®」です。A社のレトルト食品向け個包装仕様の要件(テープの色目、接着タイプ、幅、長さなど)を伺い、ホットメルト接着タイプの2㎜幅白色テープを最終提案しました。
キャラメル包装に無くてはならない開封テープ
開封テープ付きキャラメル包装は、未開封保証と易開封を両立できる梱包仕様です。また、キャラメル包装に使用される薄いフィルムは、廃棄時にかさばらず、非常に軽量です。A社のレトルト食品の個包装用途向けに採用されたのは2000年頃です。それから20年以上変わることなく当社の開封テープ「テアロープン®」はご使用いただいています。