コア留めテープの糊残りが製造現場の負担に
機能性フィルムの製造現場では、廃棄物の削減によりコストを抑える目的で、比較的高価なプラスチック製のABSコアや、複合材料を用いたFRPコアなどの巻き取りコアをしばしば再利用されています。しかし、巻き芯コアとフィルムとの固定に使用される、「コア留めテープ(スタートテープ)」は、長期間の保管や加熱エージング(養生)を経た場合、コアに強く密着してしまいます。そのため、テープを剥離すると、破断や糊残りが生じる可能性があり、発生時には巻き芯コアを再利用する前に、アルコールや有機溶剤を使用した清掃作業が必要となります。このような作業には、作業者の負担や準備時間の増大、安全衛生面のリスクが潜んでおり、改善を求める声を多数耳にしました。
糊残りを抑えて剥がしやすい極薄両面粘着テープ「コアスティックテープ®Qタイプ」
糊残りの改善を求める声をもとに、前述したリスクを低減できるコア留めテープの開発に着手しました。当社は長年、コアスティックテープ®と呼ばれる、製品厚みが十数μmほどの極薄両面粘着テープを製造・販売してきました。これまで培ってきた極薄テープを製造するためのコンバーティング技術、粘着物性をコントロールするための知見・ノウハウなどを活かし、極薄、かつ再剥離性に優れた「コアスティックテープ® Q(Quick Peel Off)タイプ」の製品化に成功しました。フィルムの巻き取りにおける巻き芯部の段差痕を軽減するほか、加熱エージング後でもコアへの糊残りが極めて少なく、ストレスのないテープ剥離を実現しました。コアスティックテープ®Qタイプは、2025年10月10日より販売を開始し、すでに複数のお客様にご採用いただいています。
フィルムのロス軽減と準備作業の簡素化を実現
コアスティックテープ®Qタイプは、優れた再剥離性により、巻き芯コアの再利用を簡素化し、清掃作業の手間を大幅に削減できます。その結果、省人・省力化が進むだけでなく、有機溶剤の使用量や暴露回数の低減に繋がり、製造現場の安全衛生面でのメリットが得られます。また、コア留めテープによる段差痕を最小限に抑え、製品のロスを軽減することで、高価な製品や平滑性が求められる製品などの製造・加工に携わられているお客様においては、よりコストダウンが期待できます。
