副資材で年間500万円以上のコストダウン

なかなか浮かばないコストダウンアイディア

フィルムメーカーA社は、食品軟包装向けの共押し出しフィルムを年間1.5億㎡製造されています。当時、製造現場はフル稼働であり、大量生産によるスケールメリットを得つつ、製造コストの削減に取り組んでおられました。コスト削減目標は、年単位で更新されるため、毎年効果的な削減策を探索されておられました。また、日々の生産活動の隙間時間では、なかなか削減活動に着手できず、成果が出せない状況でした。

製造コストダウンへ、巻芯ロスに着目

コアスティックテープ®1そのようなA社に、当社はコアスティックテープ®をご提案しました。コアスティックテープ®は、非常に薄いコア留めテープです。コア留めテープは、フィルム加工製品のスタート端部を巻取りコアに接着固定する役割を果たしますが、周長ピッチで発生する段差痕の要因にもなります。ですが、コアスティックテープ®は非常に薄いため、段差痕の軽減に大きく貢献できます。

A社の押出工程で巻き取ったフィルムの巻芯部に発生している段差痕は、仕上工程で製品に含めず廃棄されている一方で、巻芯部分の段差痕の発生量に対する問題意識が現場にはないとのことでした。また、巻芯テープの選定理由も安価な包装用テープを使用されているのが現状と伺いましたので、現行のコア留めテープからコアスティックテープ®に変更して何本か試していただきたいとご提案しました。作業現場の方が変化点を嫌うため、試してみるのも難しいというご意見も伺うことができましたので、コアスティックテープ®の導入後の費用対効果のシミュレーション結果も後日ご説明させていただき、A社のご担当者の方をはじめ製造現場の方にもご納得いただいたうえで、製造ライン3機で試していただくことになりました。


無償サンプルの試用で費用対効果を即検証!

コアスティックテープ®2試用評価の結果、仕掛品1本あたり30m分の削減につながることが確認できました。この計算では、年間ロス削減量は36万mとなり、コストダウン金額は年間518万円という脅威的な効果が見込めることがわかりました。A社は迷わず、コアスティックテープ®の本採用を決断されました。また、このロス削減により、廃プラ削減量は約7.5t/年、実質CO2削減効果が約23t/年という環境面への貢献という観点から、別の生産品目へも採用されています。