品質向上と低コストを実現するFFC用グランド板

当社は受託加工だけではなく、材料の選定や設計もおこなう受託開発も手掛けております。受託開発業では性能面・コスト面で困られているお客様へ様々なご提案をおこなってきました。その事例をご紹介します。

FFCのグランド板に関する課題

※FFC…フレキシブルフラットケーブル

FFCをコネクターに接続し電気信号を送る際のノイズ抑制や接続部の補強板としての役割も担うグランド板は、総厚や材料構成など、大まかな製品仕様は確定していました。

しかし、FFCのコネクターへの接続作業がし難いという課題があり、それを解決すべく総厚を変えずに柔軟性を向上させる方法の模索が続いていました。既にお客様でも構成案を検討されており、当社に製品化を検討してほしいという依頼がありました。

品質向上と低コストを実現するFFC用グランド板1

品質だけでなくコストも重視したご提案

お客様の案で進めることも可能でしたが、品質・コストを最適化できる設計をご提案しました。

品質

剛性の高いPETフィルムで厚みを確保するのではなく、粘着層の厚みを上げることで柔軟性や接着力アップによる耐久性を狙いました。これにより、FFC全体のハンドリング性が向上しました。

コスト

2層の粘着層は、粘着剤の種類と厚みを同じにすることで、段取り替えにかかる時間を無くして連続加工できるよう設計することで、製造コストを削減し、セパレーターの厚みも極力薄くすることで材料コストを抑える提案もおこないました。

品質向上と低コストを実現するFFC用グランド板2従来設計案 品質向上と低コストを実現するFFC用グランド板3当社の提案(品質・コストの最適化)

お客様にとって最善の方法をご提案

これらのご提案は、お客様にも非常にメリットがあると判断され、ご評価いただいた結果、当社提案2の構成で量産試作へと進み、最終的に製品化することができました。

このようにセロレーベルは、品質の向上やコストとの両立を実現する設計の御提案を日々おこなっています。また銅箔を用いたRoll to Rollの加工も得意としており、多くの電装部品の加工・開発実績を持っています。