開封テープ「テアロープン®」 進化の歴史

おにぎり包装の歴史と「開封テープ型」の誕生

かつて、コンビニやスーパーのおにぎりといえば「梅」、「鮭」、「昆布」、「おかか」といったスタンダードな具材が主流でした。これらは今もなお不動の人気ですが、嗜好が多様化していく中で、日々「進化系おにぎり」が誕生しています。

天ぷらなどの揚げ物、さらにはチャーハンや赤飯といった混ぜ込みごはんまで、その種類は多岐にわたります。こうした変化に伴い、おにぎりの包装形態も進化を遂げてきました。
 

 例えば、海苔のパリパリした食感を維持するため、ごはんと海苔をフィルムで隔てた「手巻き方式」が主流となった転換期がありました。その後、中央のテープを引き抜くだけで左右のフィルムが外れる「開封テープ型」が登場。手を汚さないだけでなく、“海苔を巻く手間”さえも省いた画期的な進化を遂げました。私たちが製造する開封テープ「テアロープン®」も、様々なおにぎりに採用されてきました。


直面した技術的課題 ~油分による「テープの剥離・脱落」~

 進化系おにぎりの登場によって当社の「テアロープン®」は新たな壁にぶつかります。味付きのおにぎりにおいて、「包装フィルムから開封テープが脱落する」という、ユーザー様からの声をいただきました。
 現物を検証した結果、原因は味付けに含まれる「油分」が、開封テープとフィルムの接着を阻害していることだと判明。一時は、継続採用を見送らざるを得ない、という厳しい状況に追い込まれました。
 しかし、私たちはこの危機を「製品を進化させる好機」と捉えました。社内エンジニアが総力を挙げて再設計に乗り出し、短期間で接着層の耐油性を向上した改良版テープを開発。クライアントによる評価の結果、なんとか無事に合格をいただくことができました。
 市場からの厳しい声の中にこそ、製品を新化させるためのヒントが隠されている―。
私たちは改めてそのことを実感しました。

時代の多様性に寄り添い、進化を続ける「テアロープン®」

「テアロープン®」の挑戦はその後も続きます。
 世の中のニーズにより新たな課題も発生しました。
 「おにぎり寿司」の普及に伴い、従来の素材では、酢飯に含まれる酸の影響を抑えきれず、まずは「耐酸性」を備えた性能の確保が急務となりました。酸にさらされても品質を損なわない強固な耐性の追求は避けて通れない道となったのです。

 さらに、食のスタイルの変化に合わせ、新たなテーマとして「レンジ対応(耐熱性)」という課題が加わりました。冷たいまま食す従来のおにぎりの概念を超え、温めて食べるおにぎりとしてのニーズに応えるため、加熱時の高温に耐えうる素材のアップデート。これら「耐酸性」と「耐熱性」の両立こそが、次世代のスタンダードを築くための鍵となりました。
 このように、「テアロープン®」はおにぎりの進化と共に、耐油性、耐酸性、耐熱性、近年では環境配慮型のテープなど、新たな価値を育みながら、歴史を歩んできました。
 開封テープ。それは、小さくとも決して欠かせない存在です。食や包装材のスタンスが多様化する時代にあって、私たちはこれからもその一歩先を見据え、さらなる進化に挑戦し続けてまいります。