インラインでセパレーターを剥がしながらラミネート加工

粘着剤の厚盛コートに関するご提案

 機能性フィルムのロールtoロールの加工においては、機能面の追求だけではなく、生産技術面においても様々な課題や工夫があることは言うまでもありません。その一例として、ポットライフが短い粘着剤の厚盛りコーティングに関する課題を、付帯設備を用いて解決した実例についてご紹介します。
 OCAやボンディングシートなど、ウェットコーティングによって比較的塗膜の厚い粘着層の塗工をご要望いただくケースがあります。このような厚盛コートを行う場合、希釈溶剤の残留や、塗膜の発泡などの品質課題が懸念されます。これらを防ぐためには、低速で塗工、乾燥することが一つの手段です。しかし、ポットライフの短い塗剤を使用する際にはこの対応が難しくなります。当社では、この課題に対して厚い粘着層を一層で塗工形成するのではなく、薄膜の粘着層を二層、三層と貼合して積層する製造方法をご提案しています。

不可能を可能にする付帯設備

コアスティックテープ®Qタイプ この方法で粘着層を積層するには、まず1工程目で粘着剤をフィルムに塗工し、セパレーターを一時的に貼り合わせて巻き取る必要があります。次に、2工程目で塗工した粘着面と、第二繰り出しから搬送した仕掛品の粘着面を貼り合わせ、積層します。その際、第二繰り出し側の仕掛品のセパレーターを剥がさなければ粘着面同士を貼り合わせることができません。この作業を担う付帯設備として、インラインでセパレーターの剥離作業が可能な「セパ剥がし機」が活躍しています。


インラインでのセパ剥がし実現に向けて

 当社には、設備の導入・保守メンテナンス・お客様のご要望に応じた設備改良を取り仕切る選任部署があり、様々な設備技術的な課題を解決しています。セパ剥がし機においては、生産性だけでなく、あらゆる加工機での使用を想定した汎用性の高い仕様を目指しました。設置位置や方法、パスラインの最適化、剥離したセパレーターを巻き取ったロールの交換方法など、作業者の負担や安全面を考慮しつつ、生産性を最大化できる付帯設備導入を目指したという経緯があります。

様々な設備・様々な製品に適用可能なセパ剥がし機

コアスティックテープ®Qタイプ 試行錯誤をして完成した「セパ剥がし機」は、当社にとっての“一つの武器”として、様々な製品の加工において活用しています。前述のポットライフの短い粘着剤の厚盛コーティングへの適用はもちろんですが、特定の機械だけでなく、様々なコーター機やスリッター機への設置も可能であり、汎用性の高い付帯設備として、幅広い加工に対応できます。


  • 保護フィルム付きマスキングフィルムでも、第二繰り出しからセパレーターを剥離しながら繰り出すことができるため、光学フィルムなどの機能性フィルムのコーティングと、マスキングフィルムのラミネートを、1パスで完了することが可能。
  • OCAのような、基材レス粘着フィルムの加工において、片側セパレーターをラミネート直前に剥がし、粘着面同士でラミネートすることが可能。
  • キャリア付きポリウレタンフィルムのキャリアフィルムを第一繰り出しで剥離し、コーティング。同時に第二繰り出し側のセパレーターをラミネート直前で剥がしてラミネートすることが可能。
  • コーティング・ラミネートプロセスだけでなく、スリッター機の繰り出しでキャリアフィルムを剥がし、スリット加工することも可能。

 

 製品には組み込まれないセパレーターやキャリアフィルムではありますが、製品実現する上での“工程フィルム”として必要不可欠な場合もあります。しかし、それらの材料を加工する場合、セパレーターの剥離作業が伴うことがあり、工程数の増加によりコストアップが懸念されます。セロレーベルは、このような課題に対してアプローチするため、様々な加工機においてインラインでのセパ剥がしを可能にする付帯設備を保有しているため、製造方法の幅が広がるとともに、製品の実現に向けてお応えすることが可能です。